西日本旅客鉄道株式会社(にしにほんりょかくてつどう、英称:West Japan Railway Company)は、日本国有鉄道(国鉄)から鉄道事業および船舶事業を引き継ぎ発足した旅客鉄道会社の一つで東証一部上場企業。北陸・近畿・中国地方および信越地方・福岡県の一部に路線網を持つ。本社は大阪市。略称はJR西日本(ジェイアールにしにほん)。英語略称はJR West Japan 。コーポレートカラーは青色。取締役会長は倉内憲孝(社外より登用)、代表取締役社長は山崎正夫(元常務・鉄道本部安全対策室長、執行役員を兼任)。管轄税務署は大淀税務署である。Jスルーでカードに印字される符号はJNである。
またJ-WESTカードの発行を自社で行っているため、貸金業登録を行っている。
中国・北陸地方を中心にローカル線を多数抱えているうえ、戦前の鉄道省~戦後の国鉄時代から、人口の多い京阪神周辺地区では、近畿日本鉄道・阪急電鉄・阪神電気鉄道・山陽電気鉄道・南海電気鉄道・京阪電気鉄道などの並行する私鉄、山陽新幹線は航空機、またほぼ全域でマイカーなどの道路交通との激しい競争もあり黒字経営ではあるが、莫大かつ安定した収入源である首都圏の通勤路線を抱える東日本旅客鉄道(JR東日本)や東海道新幹線を保有する東海旅客鉄道(JR東海)と比べると経営基盤が弱い。
その環境と国鉄時代の実績を踏まえ、JR西日本は、発足直後から京阪神周辺地区については「三都物語」キャンペーンを実施するとともに、「アーバンネットワーク」と名付け、221系電車に始まるデラックス通勤車両の導入、大幅な増発やスピードアップなどに取り組み、競合他社を圧倒。「私鉄王国」の牙城を崩し、収益力の強化に努めてきた。この他には女性乗務員を早くから採用したり山陽新幹線では高速性能を徹底して追求した500系電車を独自に開発し、日本国内初の300km/h営業運転を行うなど、ソフト面と輸送改善に対する積極的な姿勢への評価は非常に高かった。
一方で、そのような他の私鉄との激しい競合を生き抜くため列車増発・スピードアップに対応した安全分野への投資が必ずしも十分なものでなかったとの指摘もあり、1991年の信楽高原鐵道列車衝突事故や2005年のJR福知山線脱線事故など、有責の重大事故を引き起こした原因の一つとも指摘されている。また、異様な労務環境がJR福知山線脱線事故の一因とされ、同社では今後の経営・労使関係のあり方などを再検討している。
さらに現状では山陽新幹線や北陸本線の特急と近畿地区の京阪神近郊の路線を中心に設備投資している。その一方で京阪神地区以外ではかなり差別化しており、まだハード面においては立ち後れている一面もある。中国・北陸地区においては多数の赤字ローカル線を抱えているためにローカル線問題は深刻な課題でもある。特に月一回の保守運休(代替輸送なし)においてはかなりの批判がある。また、莫大な費用を要する山陽新幹線の補修工事問題など、経営課題は依然として多い。陸運業業界における年収順位は68社中21位で業界内年収は平均より高い部類に入る。
年収タグ:
WestJapanRailway
JR西日本
9021
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